「医者が教える食事術」

最近のベストセラー健康本

「医者が教える食事術」を敬愛する中居くんの番組で2回にわたって紹介しておりましたので、ご覧になった方も多いかと思います。

ここ最近見直されてきた過去の食事指導で言われてきた内容を網羅的にまとめて紹介してくれているとても読みやすい本だと思います

この本を読みながら今の日本人の生活を考えた時に、何かを諦めない限りはなかなか真の健康は手に入らないと改めて感じました。

私も以前から同じような食事指導をしてきましたが、実践してくれる患者さんはなかなかおらず、実践してくれた患者さんでも良くなると直ぐに元の食生活に戻って悪化してしまう方も少なくありません。

なぜでしょう?

それは今の日本人は少なくとも大人も子供も忙しすぎるのだと思います。

1日のスケジュールで通勤や通学で往復2時間、仕事や学校の本業で8時間、残業や部活に塾などで4時間、睡眠に6時間。さて、残りは…4時間。食事を作って食べていたら三食で3時間。外食も時間がかかります。風呂とトイレで1時間。あれ、スマホやテレビの時間がありません!削るのは睡眠時間と食事の時間。

さらに問題なのが1人分作るには食材が高く手間がかかるのに比べお弁当の安さ…があります。

結果的に保存料や添加物の多い糖質中心のおにぎりやお弁当やサンドイッチや麺類を口にする機会が増え、体が糖質中毒になって行きます。

本当に健康を考えるなら、もう少し不便さを受け入れ、忙しくない生活を送り、食事を作る単位を大きくする必要があるのだと思います。学校は全て給食で給食費で揉めるくらいなら全て税金で賄い、地域住民も給食に参加できるようにするなど、保存食に頼らないバランスのとれた食事ができる場所を、皆に提供するようにできなければ本当の意味での食事術の、実践は難しいのかもしれません。