情報を入手して記憶し、それをもとに考え、答え、行動する事が人間の人間らしさでは無いかと思っていたのですが、昨今は情報は検索するものになりつつあり、今後人は考える必要も無くなるケースが増えてくるのではと不安に思います。
車の自動運転などが分かりやすいですが、最近の人工知能の開発研究のスピードはめざましいものがあります。
情報をデジタル化して蓄積し分析しやすくするのが過去だとすれば、
現在は人工知能が様々なデータをもとに思考を巡らし結論を導き出せるようにまでなりつつあります。
またまた抽象的な内容から入ってしまいましたが、日々の診療の中で様々な日常生活上の注意点や多様な薬の使用方法について「めんどくさい」説明と指導を行う事が多々あります。
そんな時、「世の中に食べていけないものややってはいけないことが無ければいいのにね。」との結論に至るわけですが、当然そうもいかないわけで…。
そんな時、近未来では患者さんの隣の人工知能がその患者さんの精神状態や体調などを考慮した上でさりげなく服薬のタイミングを知らせたり、食べたいものが視界に入らないように誘導したり、優しい保護者的な役割を担い、減りゆく人間同士を繋ぐ役割を果たせるようになるのだと思います。
良い面を信じて明るい未来を想像すればきっと今とは違うさらに豊かな世界が広がっていると思います。
しかしながら、人間が自分たちが作り出した情報ですら正しく真実を伝えず、都合よく変換して拡散し、受け取る側も考えることを停止して情報を鵜呑みにする状況が続いて来たことを考えると、
ともすれば人工知能が導き出したものを自分で考えることなく、すべて受入れて正解とされてしまわないかと新たな不安が募ります。
そう思うと人間は、人工知能に近い将来追い越されることがあるとしても、地道に考えることを続けなければならないのではないでしょうか。
考えることまで「めんどくさい」となった時、人間が人間くなるのだと思います。
苦境に立たされ、手足を縛られ猿轡をされ思うように真実を伝えるすべを次々と奪われる中でも何とかファンとの交流の中で培った共有する記憶を辿り考え、メッセージを送り続けるSMAPの皆の姿を見るにつけ、記憶する事と諦めずに考える事の大切さを改めて感じました。
仲が良いとか悪いとかそんな次元での仕事をしていないプロフェッショナルの彼らは
今不条理に耐え、必死に考え踏ん張っているのだと思います。
立て続けのSMAPネタでファンの方以外にはそろそろ真面目に皮膚科の仕事を書くように言われそうですが、ココカラ、残り2か月「何ができるんだろうか」 考えていこうと思います。
メンバー、そしてファンの皆さんのおもい、「たった5,60年一緒に」がどうかとどきますように。
記憶
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