夏から秋にかけて天気の良い週明けには様々な虫による被害で受診される患者さんが沢山いらっしゃいます。蚊、ブユ、蜂、毒蛾、ダニなどなど…。
痒いかったり痛かったりする皮膚病をプレゼントしてくれるこれらの虫は紛れも無い嫌悪感を持って害虫として扱われます。
特にぱっと見、肉眼では捉えられにくいサイズが大半を占めるダニは、取り敢えず真っ先に皮膚病の犯人扱いを受けます。
しかしながら、ヒトを刺すダニは実はダニの中のほんのひとにぎり。
ではなぜこれほどまでに嫌われるかと言えば、現代のアレルギー疾患の原因の一つと考えられているからだと思います。宿主のネズミが死んだりすると、仕方なく人から吸血するイエダニ、吸血時間が長く病原体を媒介することがあるマダニ、人が大好きなヒゼンダニ(疥癬)などなど、加えて恙虫病やライム病、最近はSTFSなどのダニ類が媒介ふる感染症が報道される機会も増え、ますますダニたちは嫌われることになるのです。
なぜこんな話をし始めたかというと、マダニで来院される患者さんに備えてマダニを口器を残さず簡単に除去する方法がないかを探し始め、今シーズンはtick remover なるものにお世話になりました。
その際、おきまりのネット検索する中で、いわゆるダニには欧米ではtickとmiteという言葉があり、前者が吸血するマダニを、後者がそれ以外を指し、害虫としてのダニとそうでないものを分ける言葉が存在することを思い出しました。
そんなおり、妻が見つけてきたダニマニアなるダニ学者の さんが書いた書物に出会い、先述したmiteがどれ程多くの種類と数があるのかを知り、人の役に?、生態系の維持に如何に重要な役割を持つダニが多いかを知りました。
日本も見習って虫のネーミングを本当の害虫とそーでないものを分けてみるのが良いのではと思いました。人にとって害をもたらす悪いダニとふつうのタニ、悪いゲムシとふつうのケムシ、悪いバチとふつうのハチ、濁音で取り敢えず俗称の分類をしてみましたが如何でしょう?
そうすると無駄に怖がらずすむのでは…。
でも、決してわたしは害虫マニアではありません・・・・。
ダニ 害虫?!
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