やけど

2月に入りますます寒い日が増え、先日は平塚で開業して初めて雪かきを必要とする降雪を経験しました。
やっぱり丸山先生(東京工業大学)の言うように地球は温暖化なんかしてないんじゃないかと思うほどの降りっぷりそして冷えっぷりです。
寒くなると増えてくるのがやけどです。とくに乳幼児のやけどと女性の低温やけどが増えてきます。
寒くなれば温まる食べ物を用意する機会が増えます。
おなべがその代表ですが、味噌汁やインスタント麺類も口にする回数が多くなります。
お湯に比べ、味付けされた水は過熱した際に沸点が上昇するためより高温になります。
節電の意識も高まる昨今ですから室温も低めの中で温かい料理を用意すれば湯気がもわもわと楽しげに立ち上ります。
乳幼児などはこの楽しげなモワモワについ触れたくなり手を出そうとしますが、やや高いところにあるためなかなか届きません。
背伸びをしてえいと伸ばした手の先にはアツアツの汁物が・・・。伸ばした手がまず第一の犠牲になり、慌てて引っ込めて器ごとひっくり返すとおなかや肢に追い打ちをかけるようにアツアツの汁が襲いかかります。
誰でも容易に想像がつくことでほとんどの人が普段はちゃんと気を付けているのですが、ふとしたすきに普段とは想像もしないような想像力を働かせて子供はなんとか手を出そうとするものです。
 泣き叫ぶ子供をまえに慌てずにはいられませんが、まず何よりも先に冷やさなければなりません。ステーキを焼くことを考えればわかると思いますが、熱いものに触れている時間が長いほどドンドンダメージが深くなります。
泣きわめいても即座に流水をかけて流しましょう。服を脱がすよりもまず上からかけてしまった方が無難です。通常の衣類であればすぐに水をすって温度も下がります。無理に脱がせると逆に皮膚にダメージが残ります。
病院に行くよりも何よりもこの流れが最も大切です。どんなに嫌がっても頑張って15分は冷やしましょう。大人であれば痛みがなくなるのが一つの目安になりますが、幼児の場合はそうもいきませんので十分冷やしてください。
また、低温やけどの原因で圧倒的に多いのが湯たんぽです。湯たんぽの温度は一般に44〜50度ぐらいが多いようですが、この温度ですと接触時間が50度で数分、44度で5-6時間の接触でで低温熱傷を受傷します。
通常は寝返りをうちますので同様の部位に長時間接触しないので大丈夫なのですが、眠りが深い時に受傷しているケースが多いようです。
湯たんぽは原則寝る前に布団を温めるものと割り切って、就寝前には布団から外に出すようにしましょう。湯たんぽ以外にも電気ストーブやこたつに酔っぱらったまま眠ってしまって受傷される方も要るようです。
まだまだ、寒い日が続きそうです。こうして日記を書いている今も天気予報では明日の大雪注意報を流しています。早く暖かくなると良いのですが・・・。
皆さん上手に暖をとりくれぐれもやけどをされませんようご注意ください。