お薬の処方について

お薬を塗るのは得意ですか?
お薬を処方する時に患者さんに
よくこの質問をします。
薬の効き目を最大限にするためにも
朝晩と規則正しく塗れる方とそーで無い方では変えなければ治療が上手く行きません。
実際に同じ病気で同じ症状の患者さんでも1ヶ月に500gの保湿剤を使う患者さんがいる一方で25gも使わない患者さんもいます。
根本的には好き嫌いに行き着くのかもしれませんが、薬は使わないと治りません。
1日1回塗るのがせーいっぱいな場合は一回で1日持つようにやや強めの処方が必要ですし、ベタつくと塗れない時にはローションなども活用しなくてはなりません。
標準的な1日2回塗って体はベタつく軟骨が多く処方されるのは副作用の軽減が一番の理由です。強いの一回より、弱いの2回の方が大概の場合副作用が出にくく、作用もしっかり持続します。
ローションの方が刺激が強くかぶれやすいので軟骨を使うことが多いのですが、これはあくまで一般的にというわけで、使えないなら効かないわけで、ドクターと患者さんが互いに妥協点をしっかり見出さないと上手く行きません。
やる気はあるけどついつい忘れてしまう人も結構多いようですが、薬を忘れないで塗るコツは
朝晩の場合は朝晩必ずすることと関連付けて、着替えの洋服の上に薬を置く、食卓や、洗面所などに置いておくなど生活習慣に関連付けると習慣化しやすいとおもいます。
また職場に行った時に塗り忘れに気がつくことがあることが多ければ、軟膏を小分けの容器に移してカバンに入れておいたり、職場に置いておくなど思い出した時に塗れるようにするのも良いでしょう。
まずはご自身の性格を正しく判断してできないことは出来ないとおっしゃっていただき、相談しながらあった処方、ぬり方法を探していくしか無いかなと考えています。
また今年も診療報酬改定があり、毎年のことながら、何とか医療費を削減しようと頑張っています。その一環として残薬問題にも取り組みがはじまっており、お薬手帳の活用やかかりつけ薬局薬剤師などが肝入りなのかもしれません。
今年度から、薬局にお薬手帳を持参した場合、窓口の支払い負担額が減る場合もあるようなのでお薬手帳の活用をしてみる良い機会かもしれません。
クリニックにいらっしゃる時に、薬の残量をお薬手帳に書いてきていただけると次回の処方の参考になるので、余裕がある方は記入してきてもらえると助かります。
500億円の薬が適切に利用されず患者さんの家に眠っている…。
多いのか?少ないのか?総医療が40兆円を超える我が国では残薬問題はたかが1%なのですが、それすら看過する余裕がこの国には無いのが現実かもしれません。