足のトラブルになりがちな靴、靴の履き方

2月に入り一段と寒い日が増え、低温やけどやしもやけなど、
この季節独特の症状で来院される患者さんが多くなってきました。
どちらも足に多いので、靴と足の形を見る機会が増え、水虫の患者が増える初夏と同様に、外反母趾にハンマートー、巻き爪にウオノメなどを合わせて見る機会が増えました。
やはり、一番気になるのは夏場のクロックスに次いで冬場のUGGに代表されるユルユル系のはきものを履いている子供の多さです。
日本の子供は靴の履き方の教育をあまり受けていないので、紐やマジックテープをとらずにつま先トントンを繰り返して慌ただしく靴を履いたり、そこで失敗してかかとを踏む癖がついたりしています。当然、生まれながらの足の形の影響は大きな要素でありますが、ユルユル系の履物を好む子供の方が足の変形やトラブルが多いようです。
靴がゆるいとなぜダメか?
細かく言えばかなりな長文になるので、まとめて言えば、足は本来、地面からの圧力を吸収するべくアーチが付いています。
裸足であればよくわかると思います。裸足に近い状態で靴を履くためには指先までよくうごせないとなりません。そこで、多くの日本人は大きめの靴を選びますが、結果的にユルユルの靴では足を固定できないため、あるかたびに足全体がつま先側に移動してあたってしまうのです。
お弁当を思い出してください。きちんと隙間なく詰めたほうが、隙間だらけのお弁当より開けた時に潰れたりしてはいないと思います。
ですから、足首や足の甲の部分をしっかり固定して、靴の中で指先がしっかり動かせなければなりません。
しかし、履物がゆるいと、地面からの圧力より、靴が脱げないように自分の足指で靴を固定しなければならず、これが正しくない足の使い方の始まりとなりやすいのです。クロックスや長靴で速く走れないのは、靴が脱げてしまうので、指先はアーチと逆向きに反るように自然となってしまい、指先で地面を蹴ることができないからです。
ぜひこの機会に以前の日記でも紹介したかかとトントンを再度意識して履物を履く習慣を身につけて頂ければと思います。